気ままな旅行記録

豪華客船と飛行機による最北端の旅

 今回の旅は、6月に行ったため、青春18きっぷは使えませんでした。しかし、五日間でフェリーを使って日本最北端まで行くちょっとハードなものです。
 まず初日は夜、名古屋港のフェリー埠頭を出発する太平洋フェリー「いしかり」から始まります。僕たちがとったのは、二等寝台という、二等客室いわゆるざこ寝よりは高いクラスの乗船券です。名古屋のフェリー埠頭を離れると、今の名港トリトン(名港西大橋)の下をくぐります。こんな大きな船が下をくぐっても大丈夫な位、橋の高さがあることを改めて知りました。そして船内に入ると、まずは夕食です。太平洋フェリーの食事はすべてバイキング方式です。でも、この先、船の中で38時間も過ごさなければならないので、お腹も減らないことを考慮してほどほどの量で済ませました。
 まだ6月ということもあり、僕たちのベッドの周りはガラガラで、あまり人に気兼ねすることなく、船旅を楽しむことができました。そして翌日の夕方に仙台港に到着です。3時間の停舶後、目的地「苫小牧」へ向けて再度出航です。大型客船とはいえ、38時間も乗っていると、時間の流れ方が、ゆっくりとなるのを身をもって実感できます。


幸福駅
 そしていよいよ翌朝、北の大地への到着です。僕たちは、「苫小牧港」から「苫小牧駅」までバスで移動する予定でしたが、いきなり思ったよりバスが無く、やむなくタクシーを使いました。そして苫小牧駅から最初に向かったのは、かの有名な旧広尾線「幸福駅」です。「特急スーパーとかち」を「帯広」で降りて、バスに約35分揺られます。このバス路線も昔は鉄道が走っていたんですよ。到着した「幸福駅」の駅舎は、昔の姿がそのままに残されていて、駅舎内には、全国から訪れた人の思い出の切符や写真が所狭しと貼られていたのが印象的でした。
 帯広駅に戻った僕たちは、富良野線を通る快速で、旭川に向かいました。富良野近辺を通った時は、もう日が暮れていて、有名なラベンダー畑を見ることが出来なかったのが残念でした。そしてその日は、旭川のビジネスホテルに宿泊しました。
 翌朝は、いよいよ最北端に向けて出発です。「特急スーパー宗谷」で終点「稚内」に向かいます。特急とはいえ、稚内までの「サロベツ原野」などを通る3時間半は北海道の広大さを実感させられました。日本最北端の駅「稚内」に着いて、「宗谷岬」には1時間弱のバスの旅です。日本最北端の地に向かうバスから見える車窓は、本州では感じることができない程の感慨深い旅情を味わうことができました。「宗谷岬」に着くと、まずは最北端の記念碑を見た後、灯台の前の食堂で食事をしました。その食堂に流れていた「宗谷岬」の歌が今でも心に残っています。


宗谷岬
 「宗谷岬」の後は、稚内市の「ノシャップ岬」に向かいます。「稚内駅」からバスを降りて、海岸線をひたすら歩きました。以前一度行ったことがある「くにあき」の記憶では、歩いていけるはずだったんですが、けっこう距離があることを思い知らされ、着いた時には、既に陽も暮れかかっていました。6月とはいうものの、陽がくれた「稚内」はさすがに寒かったです。バスで「稚内駅」に戻った僕たちは夕食をとり、22時発の札幌行き夜行「特急利尻」に乗り、その日を終わりました。

札幌の時計台


小樽のオルゴール堂

 翌朝6時に「札幌」に着き、その日は昼過ぎまで、市内観光です。時計台や大通公園を見物した後、快速で「小樽」に向かいました。「小樽」では、小樽運河や町並みを見物した後、また快速で札幌に戻りました。その後は、「特急スーパー北斗」で「函館」に向かいます。所要時間は3時間強のはずですが、何かトラブルがあったのか、「函館」には遅れて到着しました。
 僕たちは市電で「函館山」のふもとのホテルに行きチェックインした後、三大夜景の見物に向かいました。以前の長崎と同様、港町独特の素晴らしい夜景を堪能することができました。
 翌朝ホテルをチェックアウトした僕たちは、「函館駅」に戻り、駅周辺の朝市で朝食をとりました。北の港町独特の海鮮どんぶりがおいしかったです。8時過ぎの快速「海峡」にていよいよ北海道とお別れです。僕たちは、「竜飛海底駅」で途中下車をして、ケーブルカーで「竜飛岬」の「青函トンネル記念館」を見学しました。噂通りの強風が吹き荒れていたのが印象に残っています。
 「竜飛海底駅」から再び快速「海峡」に乗り、「青森駅」に着き、そこから先は飛行機です。空港までのバスの本数が少ないせいか、青森駅でかなり待たされたのを憶えています。「たく」にとっては初めての飛行機です。でも、行きの船に比べてあっけないくらい早く名古屋に到着しました。飛行機の速さを実感すると共に、やっぱり僕たちはゆっくりとした乗り物で移動するのが合っているな〜と思いました。
 以上で、最北端への旅は終わりました。北海道は何度行っても美しい所です。皆さんもぜひ、訪れてみてください。

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山陰本線全線走破の旅




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